掲載日: 2023年6月1日更新
神社の境内にあり、しめ縄を張りめぐらすなどして神聖視される樹木をいい、マツ、スギ、ヒノキなど常緑樹の大木が一般的です。神木は天を衝(つ)く高木、途方もない巨木、人の寿命をはるかに超える古木に人々が神性を見出したことにはじまるとされ、信仰の対象となり、昔から大切に保護されてきました。
市内にも神木と呼ばれる巨樹・古木がありますのでそのいくつかを紹介します。
1本目は、滝根町広瀬字宮ノ前に所在する市指定天然記念物「宇佐(うさ)神社の神木(スギ)」です。
明応元(1492)年遷座(せんざ)の縁起をもつ宇佐神社。その一帯を取りまく60本ものスギのご神木の中に、ひときわ大きなスギの木があります。樹齢700年以上、高さは30メートルを超え、胸高周囲(むなだかしゅうい)は約5メートルもあります。神社遷座の時にはすでに大木で、古くから神木として崇敬(すうけい)されていたと伝わります。神社参道石段から見上げると、その大きな姿に圧倒されます。
2本目は、都路町古道字舘腰に所在する市指定天然記念物「大亀(おおかめ)神社のアスナロ」です。
元和年間(1615~1624)に創建されたと伝わる大亀神社。その境内に樹齢400年以上、高さは30メートルを超え、胸高周囲約3メートルのアスナロの大木があります。神社創建当時に移植されたとされ、その根元に小さな祠(ほこら)を置き、神木として大切に保護されてきました。県内でもこれほど大きなアスナロは珍しく貴重です。
(※モノクロ写真は田村市指定有形文化財の大亀神社神輿)
3本目は、都路町岩井沢字平内地に所在する市指定天然記念物「天日鷲(あまのひわし)神社の五葉松(ごようまつ)」です。
勧請時期は不明ですが、寛永2(1625)年に再建されたと伝わる天日鷲神社。その境内に樹齢250年以上、高さは30メートルを超え、胸高周囲約3メートルの五葉松の大木があります。その昔に移植奉納され、神木として大切に保護されてきました。五葉松という名称は、葉が短い枝に5個づつつくことに由来し、葉が短いのが特徴です。
※都路町岩井沢字西戸に所在する市天然記念物「西戸の森(エノキ、カヤ、モミ)」につきまして、このほどカヤの倒伏が確認されたことから指定内容を「西戸の森(エノキ、モミ)」に変更しました。
所在 宇佐神社の神木(田村市滝根町広瀬字宮ノ前地内)、大亀神社のアスナロ(田村市都路町古道字舘腰地内)、天日鷲神社の五葉松(田村市都路町岩井沢字平内地地内)
見学 見学自由
文化財 宇佐神社の神木、宇佐神社本殿、大亀神社のアスナロ、大亀神社神輿、天日鷲神社の五葉松(全て市指定)
(たむら市政だより令和5年6月号より。内容は当時のもの。)
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