掲載日: 2024年2月1日更新
今月号のChallengerは田村高等学校(以下、田高)ウエイトリフティング部に所属する吉田紳之介さん。吉田さんは、昨年8月の「令和5年度全国高等学校総合体育大会」で5位入賞、昨年10月の「かごしま国体(国民体育大会)」では7位入賞を果たし、この経験を糧に大学でもウエイトリフティングの強豪校でさらなる高みを目指し、競技を続けていくことを決めました。
高校進学と同時にウエイトリフティングを始め、その魅力に心を奪われた吉田さん。一心不乱にバーベルと自分自身に向き合い続けた3年間についてお話を伺いました。
中学2年の時に交通事故に遭い、ケガの治療で通っていた接骨院の先生からウエイトリフティングをやってみたらと勧めてもらい、同時に田高にウエイトリフティング部があることを知りました。その頃、少し太っていることにコンプレックスを感じていて、「かっこよくなりたい、自分に自信を持ちたい」と思っていて、ケガが治った頃から筋トレを始めるようになり、高校でウエイトリフティング部に入部しようと決意しました。
入部後は、バーベルを使った練習に慣れず、最初はケガばかりしていました。一番つらかったのは、記録が伸び悩んだ高校2年の夏で、自分には才能がないと感じ、モチベーションが下がってしまいました。その時に、先生や先輩方から、「メリハリをつけた練習」をするようにアドバイスいただき、計画性を持ち練習頻度や内容に強弱をつけることで、記録が出るようになり、最後のインターハイでは5位入賞を成し遂げることができました。
ウエイトリフティングを始めて継続することの楽しさを知り、身体が大きく変わったことで、気持ちもポジティブに、自分に自信が持てるようになりました。また、身体や心のケアほど大事なものはないと学び、いろいろなものを観たり、ストレッチをしたり、温泉に行くなど練習以外の過ごし方も工夫するようになりました。
【写真】クリーン&ジャークの種目で自己ベストを樹立した瞬間(2023年8月のインターハイ)
(写真提供)吉田さん
この3年間は周りのかたがたにとても恵まれていて、“世界”を経験した田高OBの先輩方から教わる機会も多く、目指すべき存在が近くにいることが競技を続ける原動力になっていました。「先輩たちの記録に追い付きたい、勝ちたい」と強く思うようになり、大学でもウエイトリフティングを続けていきます。悩むこともあると思いますが、新しい環境で、新たな刺激や影響を受けてもっと上の“世界”を目指して頑張っていきます。
【写真】練習の様子
田村高等学校 ウエイトリフティング部 顧問 小野寺 浩亀 先生
1年時は、真面目でなんでも慎重すぎるタイプでしたが、とても研究熱心で、2年の後半から身体も大きくなり、記録も伸びてきたので、目標を持ってしっかり頑張ることができる選手だと実感しています。大学進学後は、挙上スタイルを確立し、もう一つ上のレベルで頑張ってほしいと期待しています。併せて、競技以外のところでも見聞を広め、さまざまなことを経験して、人間としても一回りも二回りも大きく成長することを願っています。
(たむら市政だより2024年2月号より。内容は当時のもの。)
ウエイトリフティングの競技が本当に好きなんだということが伝わってきた取材の時間でした。コツコツ継続して、時に立ち止まりながらも、工夫を凝らして続けていくことで身体が変化し、さらには心もたくましく成長していくことを改めて実感しました。そしてその進化の過程を楽しむ心がなによりも大事だと教えていただきました。打ち込める「何か」があることは、人生の財産になりますね。大学での活躍も楽しみです。ガンバレ、吉田選手!
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【Challenger】田村市出身、高校生アスリートインタビュー
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