掲載日: 2024年3月1日更新
学校法人石川高等学校(以下、学法石川)陸上競技部で3年間競技に励んだ𣘺本櫂知さん。学法石川は、毎年12月に開催される全国高等学校駅伝競走大会(以下、都大路)に12年連続14回目の出場を果たすなど、言わずと知れた陸上競技長距離の強豪校です。
中学1年時から本格的に陸上競技を始め、部活動やクラブチーム、ふくしま駅伝田村市チームの練習などで力をつけた後、学法石川に進学した櫂知さん。全国トップクラスの環境で仲間と切磋琢磨しながらひたむきに練習を重ねた3年間と、新天地での目標について伺いました。
「スピードを磨きたい」、「今よりも上のステージで強くなりたい」という思いで学法石川への進学を決めました。親元を離れての寮生活で、はじめは何事も精一杯で苦労しましたが、徐々に練習にも慣れ、2年時に5000mを14分台で走ることができ、自分の目標としていた壁を一つ乗り越えることができました。
しかし、その後自己ベストを更新できず、伸び悩む日々が続き、3年時に出場したレースでは1度も満足できる記録を出すことができませんでした。特に、3年時の都大路出場メンバーの選考がかかった記録会では、メンバーに入っていけるところまで練習を積めていましたが、“本番”になるとあと一歩が踏み出せなくなり、自分の弱さに勝つことができず、結果を出すことができませんでした。
【写真】大会での様子
*前から2人目が𣘺本櫂知さん。
(写真提供)橋本さん
悔しい思いが残りましたが、学法石川に進学したことで、厳しくも質の高い練習を経験することができ、スピードや粘り強さを身に付けることができました。そしてなにより、競技力が高く、向上心をもったチームメイトに出会えることができて本当に良かったです。苦しい時や悔しい時には、いつもチームメイトの支えがありました。この3年間で得た仲間との関係が大学でも競技を続ける原動力になりました。これからも励まし合いながら、「箱根駅伝を走る」という目標を現実にできるように頑張っていきます。
【写真】大会時の集合写真
*3年間苦楽を共にした同級生メンバーと。前から2列目左から4人目が𣘺本櫂知さん。
*大所帯の学法石川高校陸上競技部(2023年)。前から2列目左から6人目が𣘺本櫂知さん。
(写真提供)橋本さん
学校法人石川高等学校 陸上競技部 顧問 松田和宏 先生
“覚悟”をもって入部してくれた印象でした。最初は他選手との力の差に自信をなくすこともあったようですが、それでもコツコツ頑張って、走りだけではなく、中心となってチームを引っ張ってくれて、とても頼りにしていました。大学では高校で磨いたスピードに加え、さらに持久力をつけることで活躍できる選手になれると期待しています。練習を継続できる能力も高いので、自信をもって競技に励んでほしいです。
(たむら市政だより2024年3月号より。内容は当時のもの。)
筆者は、櫂知さんが中学3年生の時に、ふくしま駅伝田村市チームの練習で初めてお会いしました。その頃から走ることがとても好きな選手という印象がありました。あれから3年の月日を経て、今回お話を伺うことができましたが、走ることに対する心の火が今もなお灯され続けていて、さらに想いを強くしていたことがなによりも嬉しく、櫂知さんの強さを目の当たりにしました。競技を継続すること、仲間と切磋琢磨することは時につらいことでもありますが、それを一つ乗り越えた先に成長した自分に出会えることを証明してくれたように感じます。箱根駅伝の走り、絶対に見たいです。引き続きの活躍を楽しみにしています。
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【Challenger】田村市出身、高校生アスリートインタビュー
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