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「田村市歴史民俗資料館~昔の道具に触れる~」 令和5年5月号掲載

掲載日: 2023年5月1日更新

国道288号を入り、船引郵便局や御前池公園の前を通っていくと、資料館の案内表示があり、二股の道を右に進むとすぐに茅葺(かやぶ)き屋根の建物が見えます。

特(生涯学習課)文化財連載①_歴史民俗資料館
江戸時代後期の農家住宅を1976(昭和51)年に曳家(ひきいえ)工事により移築し、歴史民俗資料館として昔の人々が生活の中で生み出し、使ってきた道具(民具)を展示しています。展示している民具は市民のみなさんから寄贈されたものです。※写真:昭和50年ごろの資料館周辺
特(生涯学習課)文化財連載②_昭和50年ごろの資料館周辺

衣食住、生産産業、信仰などに関する民具には、私たちの祖先の知恵が詰まっています。今ではあまり見られなくなった昔の道具に触れ、その仕組みと知恵を感じて、特に社会科見学で訪れる小学生たちは驚きます。

展示品の中には「何に、どうやって使うのだろう」というようなものがあります。
例えば「ハエ取り」。かつてほど見られなくなりましが、私たちの生活を悩ます身近な生き物「ハエ」。現在のような公衆衛生が未整備で、馬や牛などを飼う家が多くあった昔は、ハエはもっと身近な存在でした。家畜やそのフンなどにたかっては、家に入ってきて、食べ物にまでたかる嫌われもので、撃退するためにいろいろな道具が工夫されました。

ハエ取紙は粘着性のある薬品を塗った紙で、昭和時代に見られた天井から吊るしたリボン状のものを思い出すかたが多いのではないでしょうか。
ハエトリガミ(イラスト)

ガラス製のハエ取器(資料館収蔵)は、上部の口に蓋(ふた)が付き、底部は中央が内側に湾曲して立ち上がり、大きな穴が開いています。また短い脚が3つついていて、置くと隙間ができるようになっています。底部の溝に米のとぎ汁を入れ、下に皿や紙を置いて砂糖などを載せておくと、ハエが寄ってきて中に入り、出口を探しているうちに溝に落ちて溺れ死んでしまいます。
特(生涯学習課)文化財連載③_ハエ取(ガラス)

ゼンマイ仕掛けのハエ取器(資料館収蔵)は、大正時代に「ハイトリック」の名で売り出されたもので、一見ハエ取器に見えない優雅な調度品のような外観をしています。
巻きすに酒や酢に砂糖を混ぜたものを塗り、その匂いに誘われたハエがとまっているうちに、ゼンマイ仕掛けの巻きすがゆっくり回転し、ハエが気づかないまま箱の下に閉じ込められ、中の網目の箱に入って出られなくなるという仕組みです。あとはその網目の箱を水につければハエは溺れ死んでしまいます。カエルの餌用に生きたままのハエを捕らえる道具として購入する人たちもいたようです。
特(生涯学習課)文化財連載④_ハエ取(ゼンマイ)

information

所在 福島県田村市船引町船引字四城内前 地内
開館時間 午前9時から午後5時
休館日 月・火曜日 ※祝祭日が月曜日の場合は翌々日、火曜日の場合は翌日
入館料 無料
ホームページはこちら
◎資料館庭園内に戦没者の遺品を展示した「平和祈念資料展示室」が所在します。開館時間等は資料館と同様です。

たむら市政だより

R5.05市政だより

たむら市政だより令和5年5月号より。内容は当時のもの。)

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